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ビスケットの豆知識

世界のビスケット文化

文化や食生活が国ごとに異なるように、ビスケット菓子も国ごとに姿・形が異なります。
ここでは、世界の様々なビスケット文化をご紹介します。

●アメリカ / クッキー

アメリカでは、ビスケットというとやわらかい菓子パンのことを呼び、イギリスのビスケットに当たるものはクッキーと呼びます。この「クッキー」の語源は、“小さなお菓子”を意味するオランダ語「クオキエ」です。
オランダ人がアメリカに渡り、クオキエを作って売ったところ大人気となり、あっという間に全土に広がったといいます。イギリスのビスケットが貴族の間で発展したのと対照的に、一般家庭のホームメイド菓子として作られたので、気軽に手で固めて作るゴツゴツとした見かけに温かみが感じられます。

●ドイツ / プレッツェル

名前の由来は「組み合わせた腕」を表すラテン語にあるそうです。中世時代には、キリスト教の四旬節に祭日用の特殊なパンとして修道院で焼かれていました。また中世には、ギルド制によって業種を表すシンボルを看板に掲げるようになりましたが、パン屋やお菓子屋のシンボルマークにはこの「プレッツェル」が用いられました。今でもドイツやオーストリアの旧市街では、プレッツェルがデザインされた看板を掲げたベーカリーをよく見かけることができます。

●イタリア / マカロン

「マカロン」は古くからイタリアで楽しまれていたお菓子ですが、16世紀にフィレンツェの名家メディチ家のカトリーヌ・ド・メディチがフランス王アンリ2世のもとに嫁ぐときに連れてきた製菓人により、フランスにもたらされました。以後マカロンはフランス各地で作られるようになりますが、17世紀にロレーヌ地方のナンシー修道院で作られたマカロンが好評を博します。
18世紀には各地の女子修道院で作られるようになり、マカロンは大流行を果たすのですが、今日ではフランス各地で流派が形成されており、多くの都市が独自の製法を持っています。

●中国 / 杏仁酥(アンニンスー)

サクサクとした軽い食感の、中華風アーモンドクッキーです。
中華風のクッキーは小麦粉、砂糖、卵でつくった生地をラードを使って焼き上げるのが特徴です。
薬用のアンズには、漢方薬に用いられる「苦杏仁」と「甜杏仁」があり、甜杏仁は杏仁豆腐やこの杏仁酥の原料として使われました。しかし現在では、甜杏仁のかわりにアーモンドが用いられることが多く、杏仁酥といえばアーモンドクッキーを指すものと変わってきているようです。

●オーストリア / ヴィーナー・コンフェクト

「ヴィーナー・コンフェクト」を英訳すればウィーンクッキー。
オーストリアのお菓子にはチョコレートを使ったものが多いのですが、これもその一つで、ビスケットをチョコレートでカバーリングし、さらに小さい粒チョコレートをまぶしつけます。
「コンフェクト」は、今では干菓子のことも指す言葉となっていますが、古くは砂糖菓子を指す言葉で、日本の「こんぺいとう」の語源となったポルトガル語「コンフェイトス」と同意のものです。

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